大阪歴史博物館では、平成30年10月3日(水曜日)から12月3日(月曜日)まで、6階特別展示室において特別展「100周年記念 大阪の米騒動と方面委員の誕生」を開催します。
大正7年(1918年)、米価の急騰により困窮した民衆が米屋などを襲撃する米騒動が全国で発生しました。大阪では騒動後の同年10月に大阪府方面委員制度が創設され、担当区域内の住民生活を調査し、生活困窮者を救済するという仕事を無給で行う方面委員(現民生委員)が設置されました。
この展覧会は、米騒動発生と方面委員創設から100年にあたる記念すべき年に大阪で方面委員が創設された歴史的意義を明らかにするために開催するものです。
・第一に、米騒動前から事業を始めていた様々な社会事業施設の活動について、方面委員制度との違いを意識しながら紹介します。
・第二に、大阪での米騒動の発生から収束までの過程を、発生時期や発生場所などに注目しながら明らかにします。
・第三に、創設期方面委員による活動の実態について公文書や方面委員の遺品などを紹介しながら明らかにします。
以上のような展示内容を通して本展では、方面委員制度が従来の社会事業と異なり、民間の委員による日常的な調査活動を通して生活困窮者の生活事情に柔軟に対応するよう設計された新しい福祉制度であったことを示します。また、当時の人々が米騒動に参加した事情に思いをはせ、彼らが大阪という都市社会で日々どのような暮らしをしていたのか、理解していただく機会となります。
展示資料数:約340点
主な展示資料:
(1) 大阪米騒動図
(2) 村嶋歸之(むらしま よりゆき)「給与部もある細民(さいみん)学校」
(3) 方面委員の設置に就て(ついて)
(4) 中津町方面委員騒擾(そうじょう)ニ関スル件(中津警察署長より大阪府警察部長宛)
●学芸員による展示解説
日時:平成30年10月6日(土曜日)、及び11月4日(日曜日)の午後2時から、並びに11月30日(金曜日)の午後6時30分から(いずれも約30分)
会場:大阪歴史博物館 6階 特別展示室
担当:飯田直樹(大阪歴史博物館学芸員)
参加費:無料(ただし、入場には特別展観覧券が必要です。)
参加方法:当日直接会場へお越しください。
休館:火曜日
観覧料:
特別展のみ 大人 900円(20名以上の団体割引料金は810円)、高校生・大学生 700円(20名以上の団体割引料金は630円)
常設展との共通券 大人 1,410円(20名以上の団体割引料金は1,350円)、高校生・大学生 1,030円(20名以上の団体割引料金は990円)
なお、中学生以下、大阪市内在住の65歳以上の方(要証明証提示)、障がい者手帳等をお持ちの方(介護者1名を含む)は無料。
問合せ先:大阪歴史博物館 TEL0669465728