大阪歴史博物館では、平成27年7月1日(水曜日)から8月23日(日曜日)まで、6階特別展示室において、特別企画展 道頓堀四百年記念「初世中村鴈治郎-上方歌舞伎の巨星-」を開催します。
本年は、初世中村鴈治郎(がんじろう)の没後80年に当ります。また、四代目鴈治郎丈の襲名披露も行われ、大阪にゆかりの深い「中村鴈治郎」という名跡(みょうせき)が改めてクローズアップされています。
初世中村鴈治郎は、万延元年(1860年)、三世中村翫雀(かんじゃく)の子として大阪に生まれました。幼少期には苦労を重ねますが、明治11年(1878年)に父の後継として中村鴈治郎と改名してからは、歌舞伎俳優としての頭角を現し、上方歌舞伎を代表するスターとなっていきます。
風姿(ふうし)にすぐれ、和事(わごと)の名手として絶大な人気を博しました。とりわけ「心中天網島(しんじゅうてんのあみじま)」河庄(かわしょう)の段の紙屋治兵衛(かみやじへえ)は最大の当り役となり、川柳に「頬(ほお)かむりの中に日本一の顔」とよまれたほどでした。昭和10年(1935年)に75年の生涯を閉じるまで大阪に居を構え、大阪の人たちに愛され続けた名優でした。
本展では、初世鴈治郎の芸と人を舞台衣裳や小道具、錦絵、写真、番付などを通して紹介し、彼自身が描いた絵画なども展示します。あわせて、彼が活躍した劇場のあった道頓堀の雰囲気や、大阪の世相なども振り返ります。
●主な資料
(1)二世貞信 佳人の花広告 明治31年(1898年) 本館蔵(今中富之助氏寄贈)
(2)山口草平 河庄の図 昭和11年(1936年) 本館蔵(今中富之助氏寄贈)
(3)化粧前 明治時代 本館蔵(四代目坂田藤十郎氏寄贈)
開館時間:午前9時30分から午後5時まで
※入館は閉館の30分前まで
観覧料:常設展示観覧料でご覧になれます。
大人 600円(20名以上の団体割引料金は、540円)、高校生・大学生400円(20名以上の団体割引料金は、360円)
※中学生以下・大阪市内在住の65歳以上(要証明証提示)の方、障がい者手帳等をお持ちの方(介護者1名を含む)は無料
問合せ先:大阪歴史博物館(Tel.06-6946-5728)