金曜歴史講座とは、(公財)大阪市博物館協会 大阪文化財研究所とともに行う普及啓発事業として、大阪の歴史や文化財の最新情報をお届けする連続講座です。
※講師は全て大阪文化財研究所の職員です。
●第146回 11月22日(金) 講師:田中 清美
朝鮮無文土器からみた紀元前後の大阪-都島区榎並城跡伝承地出土資料を中心に-
北部九州では紀元前後の朝鮮半島で使われた無文土器が 出土しており、当時の海峡をまたいだ人々の往来や大陸文化の伝播経路がわかります。今回見つかった無文土器は、2100年前の大阪市域と朝鮮半島南部地域の人々の交流を知る重要な証拠になりました。邪馬台国時代に先駆けた半島と列島の人や文物交流の実態の糸口がやっとつかめたのです。
● 第147回 11月29日(金) 講師:南 秀雄
天満寺内町 (てんまじないちょう)の考古学-上町・船場と並ぶ城下町大坂の起源-
豊臣秀吉は城下町建設のため、天満に本願寺と寺内町をおいて起爆剤に利用しました。それは、中世都市として各地で栄えた寺内町の最後の姿でもありました。 天満は、上町・船場とならび、近世大坂の核となりますが、考古学的な調査研究は遅れています。近年の発掘成果を活用し、初期の城下町天満の構造にせまります。
●第148回12月6日(金) 講師:平田 洋司
豊臣氏大坂城と城下町の開発 -土地の造成と町づくり-
東西南北の道路が整然と並ぶ現在の大阪城周辺。かつては大小さまざまな谷が残る凹凸の激しい地形でした。大坂城と城下町の開発の際の大規模な造成工事により現在の景観のもとが生まれました。造成のようすと町づくりについて、発掘調査の成果をもとに紹介します。
●第149回 12月13日(金) 講師:岩本 正二
古代人はどのようにして塩を作ったか-近畿地方の土器製塩を中心に-
塩は私たちの生活にとって必要不可欠なものです。古来、塩の入手には様々な苦労を重ねてきました。弥生・古墳時代の人々は、塩をどのように作り、手にいれたのか、また塩は何に使われたのかを、発掘調査で明らかになった製塩土器の様相から見てみます。
(「塩の会」会長、元広島県立歴史博物館副館長)
定員:250名
申込方法:当日先着順 ※18時より受付開始
参加資料代:各回200円
問合せ先:
(公財)大阪市博物館協会 大阪文化財研究所 「金曜歴史講座」係
電話:06-6943-6833
大阪歴史博物館「金曜歴史講座」係
電話:06-6946-5728(代表) ※火曜日は休館です