江戸時代より船場・伏見町で唐物商を営んだ芝川家。6代目当主の芝川又四郎は、家業の安定のため耐火・耐震性に優れた鉄筋コンクリート造の芝川ビル を昭和2年に建設しました。しかし、自家事業用に使用するだけでは広過ぎたことから、昭和4年に女子教育のための「芝蘭社家政学園」を開校し、戦争の影響 で昭和18年に閉校するまでの間、芝川ビルは3千人を超える関西一円のいとはん(お嬢さん)の学び舎となりました。
このたび初めて公開するのは、又四郎の姪にあたる芝川弥生子・菫姉妹のために大正から昭和の間に揃えられた雛飾りで、京都の老舗「丸平大木人形店」のものを中心とする人形のほか、多彩な道具類が見どころのひとつです。
芝川家は大正期には徐々に阪神間に居を移し、弥生子・菫姉妹も神戸で育ちましたが、船場に拠点を構え続けた芝川家の雛飾りを通して、江戸時代から商業の中心地として栄えた船場地区の歴史や文化に思いを馳せていただけたらと思います。
■同時開催
・弥生子関連資料の展示
芝川弥生子が愛した宝塚歌劇関連資料のほか、「阪神間モダニズム」のライフスタイルを垣間見ることができる写真資料をご紹介。
・船場ゆかりのいとはん写真展
当時の着物の柄行きや着付けのほか、いとはん達の上品な佇まいをご覧ください。
・いけばなのおもてなし
会期中は、お節句にちなんだいけばなが会場に彩りを添えます。
・雛まつり茶会
3月1日(土)は、一日限定でお抹茶をご用意いたします。お茶券¥600(売り切れ次第終了)
■芝川ビルの雛まつり
雛まつりの時期に合わせ、芝川ビルの人気テナントが季節限定のサービスで皆さまをおもてなしいたします。(※サービス詳細は決まり次第、順次ホームページで紹介)
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船場ゆかりの雛人形を所蔵している、昔の雛祭りの様子を知っている・・・など、船場の雛祭りに関する情報をお持ちの方がいらっしゃいましたら、百又(株):06(6681)6459 (担当:川嵜)まで情報をお寄せください。