金曜歴史講座は、(公財)大阪市博物館協会 大阪文化財研究所が行う普及啓発事業として、大阪の歴史や文化財の最新情報をお届けする連続講座です。
●第158回 11月7日(金)
「考古学からみた上方のお酒」
渡邉 晴香 大阪文化財研究所学芸員
江戸時代、上方で作られたお酒は品質の良さから江戸を始め、日本中で大量に消費されました。大阪近辺で確認されている上方の酒造りに関する遺跡についてご紹介すると共に、大阪市内の遺跡から出土する遺物から、日常生活の中にある江戸時代のお酒について見ていきたいと思います。
●第159回 11月14日(金)
「科学の目で見る金めっき -保存科学の視点から-」
東郷 加奈子 大阪文化財研究所学芸員
今も昔も人々を魅了する金。金はその神秘的な色が豊かさや権力の象徴とされ、古来から装飾品や貨幣などに利用されてきました。しかし金は高価で、手に入れるのは容易ではありませんでした。先人達の中には金と似た色味の他の金属を多用するなど、金色を求めて知恵を絞り、様々な工夫を凝らしてきました。その中で生まれた技術に“金めっき”があります。今回はこの金めっきの世界を、科学の目で覗いてみます。
●第160回 11月21日(金)
「鎖国期のヨーロッパ・マジョリカ陶器」
松本 啓子 大阪文化財研究所学芸員
鎖国期の大坂出土の輸入マジョリカ陶器のお話です。この不思議な筒形壺はヨーロッパでは薬壺として宗教改革期の修道院の薬局に並びますが、日本では禁教令下の茶道具です。10年間の現地調査から、激動の世界史・日本史を駆け抜けたこの壺の来歴を紹介します。
●第161回 11月28日(金)
「難波砂州の変遷を描く」
趙 哲済 大阪文化財研究所学芸員
大阪の上町台地とその周辺低地の自然と都市の移り変わりを描いた、弥生時代から豊臣後期までの5枚の古地理図を紹介します。今回は、さらに上町台地西側の難波砂州とよばれる海岸低地について、少し詳しく描きます。
料金:各回 200円
定員:250名
申込方法:当日先着順 ※午後6時より受付開始
問合せ先:
(公財)大阪市博物館協会 大阪文化財研究所「金曜歴史講座」係 (Tel.06-6943-6833)
大阪歴史博物館「金曜歴史講座」係 (Tel.06-6946-5728) ※火曜日は休館です