髙島屋呉服催事「百選会」は1913(大正2)年に創設され、当初から各方面より文化人を招いて開催されました(平成6年休会)。歌人与謝野晶子は百選会の顧問の一人として、大正初期から1941(昭和16)年まで参画し、各回の流行色(テーマカラー)の命名や百選会の「きもの」に歌を詠んでいました。
趣意(テーマ)や流行色、標準図案(デザイン)を設定して、新機軸のきものデザインを広く公募し催す「百選会」は、特に大正から昭和中期にかけて、斬新でモダンなきもの催事として人気を博しました。そうした中、与謝野晶子が詠んだ詩歌は、当時の髙島屋発行の冊子や図録に掲載され、キャッチコピーとしても用いられていました。これらの歌や詩は過去の全集などにもほとんど掲載されず、「忘れられた歌」といわれています。
今回は特に与謝野晶子が関わった時代を中心に、髙島屋にのこる晶子の詩歌、関連資料や作品、または昨年復刻された戦前の百選会のきものを展覧いたします。
<前期展示> 4月6日(月)~5月16日(土)
百選会復刻作品14点。堺市博物館蔵与謝野晶子筆「祝福歌」、「詩と女」、「連峯之雲」
<後期展示> 5月18日(月)~6月30日(火)
百選会で詠まれた歌をモチーフに「染・清流館」(京都)が選んだ染色作家による作品10点余
【歌人 今野寿美氏による特別展示と講演会】
<特別展示>
復刻作品に詠まれた歌5首
<講演会>
「与謝野晶子ときもの」:5月16日(土) ・6月13日(土) 各日午前11時~・午後2時~(約1時間)
各回定員30名様(要申込・先着順)、参加費無料 会場:髙島屋史料館
お問合せ・お申込み先:髙島屋史料館 06-6632-9102(午前10時~午後6時 水・日休館)
※大阪市による近隣での不発弾処理・撤去作業による立ち入り禁止発表を受け、5月9日(土)開催から5月16日(土)に、延期になりました。 (2015.04.28)
入場料:無料
休館:日曜・水曜日
問合せ先:髙島屋史料館(Tel 06-6632-9102)
●近鉄奈良線・地下鉄堺筋線「日本橋駅」