大阪市教育委員会では、大阪市域の文化財により深く親しんでいただくために「大阪の歴史再発見」と題した講演会を平成25年1月19日(土)から平成25年2月17日(日)の間に5回開催し、各回の参加者を募集します。
「第1回 大阪の近代化と本町橋」「第2回 茶人・古田織部と桃山茶陶」「第3回 大阪市内の仏画」「第4回 大阪 最古の居住者の道具-平野区長原遺跡 の旧石器-」「第5回 深江の菅細工-その技術と歴史-」といったテーマを通して、大阪の歴史と文化を幅広い層の方々に見て、聞いて、学んでいただけるよ う、各分野の専門家・学芸員を講師としています。今年度は、大阪歴史博物館にて開催される特集展示「平成22・23年度大阪市の新指定文化財」展にあわせて講演会を行い、大阪歴史博物館が会場となります。
■講座詳細
第1回「大阪の近代化と本町橋」
日 時 平成25年1月19日(土)13時30分~15時30分
講 師 松村 博(著書「大阪の橋」「日本百名橋」など)
定 員 150名
明治時代初めから戦前までのまちづくりの変遷と橋との関わりを捉え、平成23年度に大阪市指定文化財となった本町橋の特徴と位置付けを考えます。大阪市中央区を流れる東横堀川にかかる本町橋は大正2年に建設され、張り出したバルコニー下にある石柱装飾が美しい、大阪で現役最古の鋼アーチ橋です。
第2回「茶人・古田織部と桃山茶陶」
日 時 平成25年1月26日(土)13時30分~15時30分
講 師 京都国立博物館 工芸室長 尾野 善裕
定 員 150名
日本の『やきもの』を代表するものとして著名な美濃の織部焼など桃山時代の茶陶と、茶人・古田織部(1544~1615)の関係について、近年の考古学的な調査成果を踏まえて考えます。大阪歴史博物館の特集展示「平成22・23年度大阪市の新指定文化財」展では、平成23年度に大阪市指定文化財となった「古田織部書状」をご覧いただけます。大阪市北区与力町の寶珠院(ほうじゅいん)に伝わる文書で、寶珠院で催された茶会への礼状であり、大阪での織部の足跡をうかがえる貴重な史料です。
第3回「大阪市内の仏画」
日 時 平成25年1月30日(水)13時30分~15時30分
講 師 大阪市教育委員会 研究副主幹 鈴木 慎一
定 員 50名
仏教美術の華のひとつである仏画は、本来法要などの本尊として用いられるものです。軸物のため、仏像などに比べると、火災などで失われてしまうことが多く、大阪市内にはあまり残っていないのではないか、と思われていました。しかし、最近の調査の結果、鎌倉時代から江戸時代の貴重な仏画が、市内で新たに発見されており、大阪ならではの特色もうかがえます。
第4回「大阪 最古の居住者の道具-平野区長原遺跡の旧石器-」
日 時 平成25年2月7日(木)13時30分~15時30分
講 師 公益財団法人大阪市博物館協会大阪文化財研究所 事業係長 絹川 一徳
定 員 50名
旧石器時代は今から1万6千年前以前の人類最初の時代です。その中で約4万年前以降は後期旧石器時代と呼ばれ、その初期に属す約3万数千年前の石器群が長原遺跡から見つかっています。大阪で最も古い人工物(遺物)と判断された、その分析の過程を解説します。
第5回「深江の菅細工-その技術と歴史-」
日 時 平成25年2月17日(日)13時30分~15時30分
講 師 深江菅細工保存会
定 員 50名
参加料 200円(材料費)
東成区深江の地には、大和の古代氏族である笠縫氏が移り住んだとの伝承があります。江戸時代には菅笠の一大産地として知られ、そして今も、伊勢神宮の式年遷宮や天皇即位の大嘗祭(だいじょうさい)に際して、深江で作られた菅笠が調進されています。今回は、深江菅細工の歴史を紹介するとともに、実際にコースター作りを体験してもらい、その技術への理解を深めていただきます。
各回ごとの募集とします。
往復ハガキに、受講希望回と講座名を明記し、郵便番号・住所・氏名・電話番号を記入してお申込みください。往復ハガキ1通につき、1講座、2名までの申し込みができます。
応募者多数の場合は抽選となります。
1月上旬までに、抽選結果および当選者の方には会場の詳細を通知します。
●応募先
〒530-8201 大阪市北区中之島1-3-20
大阪市教育委員会 文化財保護担当 「大阪の歴史再発見」係 宛
●応募締切
平成24年12月12日(水)必着
●参加費用
第1回~第4回 無料
第5回のみ参加料200円(材料費)
大阪歴史博物館特集展示「平成22・23年度 大阪市の新指定文化財」展(開催期間 平成24年12月5日~平成25年2月25日)見学には常設展観覧料が別途必要です。