江戸時代から名所として知られていた「二ッ井戸」が国立文楽劇場の目にあります。長方形の井げたを真ん中で2つに仕切った井戸で、以前から片方は水がなく、真田幸村が大阪城から脱出するときの抜け道に使ったという伝説が残っています。
当初は道頓堀川の東にありましたが、明治22(1889)年の道路拡張で井戸を埋めることになり、近隣の粟おこし屋「津の清」の主人がその一部を店頭に移設しました。戦後に「津の清」が移転したのにともない井戸も移動しましたが、「津の清」を継ぐ「つのせ」が堺市に移転するときに井戸は埋められてなくなりました。これを残念に思った住民や企業・団体が協力して、平成24(2012)年4月に国立文楽劇場前に井戸を復元したのです。
二ッ井戸碑(4代目)
投稿日:2017/03/09 更新日:
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