「人形浄瑠璃文楽」の成り立ちは江戸時代初期にさかのぼります。
古くは操り浄瑠璃と呼ばれました。竹本義太夫が貞享元(1684)年、竹本座を開設。彼の義太夫節と近松門左衛門『曾根崎心中』が大当たりし、この後いくつかの人形浄瑠璃座が盛衰を繰り返しました。幕末、植村文楽軒が大坂で始めた一座が大人気を博し中心的な存在となりました。
やがて彼の名「文楽」が人形浄瑠璃の代名詞になったといわれます。
人形浄瑠璃文楽は平成15(2003)年にユネスコ「世界無形文化遺産」に登録されました。
国立文楽劇場の建物は黒川紀章の設計で、昭和59(1984)年に開館しました。人形浄瑠璃・文楽の公演を中心に、舞踏、上方演芸などさまざまな公演が行われています。