三木楽器開成館

みきがっきかいせいかん

次の言語でも読めます: English

投稿日:

三木楽器開成館

●ピアノの音色が響く近代建築
 日本最古の楽器店といわれている会社の本社社屋として「三木楽器開成館」は、現在も活躍している。
 創業100周年にあたる大正14年(一九二五)、増田建築事務所の設計で、鴻池組によって施工された。ショーウィンドウが特徴の鉄筋コンクリート造、地上4階、地下1階建ての建物は、大正期の都市部に建設された商業ビルの代表作だ。
 外壁は茶褐色のレンガ、裾部を花崗岩の貼り付けとし、2・3階の窓の間には植物のレリーフを加えている。縦の線を強調したスタイルは、ドイツのピアノ製作会社の本社建物の外観を意識したといわれている。

●室内にも古きよき時代の佇まい
 中央玄関のステンドグラスも美しい。店内は改装されているが、1階ピアノ売場の天井や階段は建設当時のまま。音楽書売場の大きな棚や鳥の形をしたダウンライトもそのまま残されていて、室内にもクラシックな雰囲気が漂う。

現在地からルート検索
所在地
大阪市中央区北久宝寺町3-3-4
交通機関
地下鉄御堂筋線・四つ橋線・中央線「本町駅」
施設情報
開館時間 9時15分~18時15分
問合せ先:06-6252-1820
この記事は役に立ちましたか?
役に立った 役に立たなかった
2 人中 2 人がこの 記事 は役に立ったと言っています。
同じエリアにこんなスポットがあります!
大坂町奉行所(東町・西町)

●八百八橋の町奉行所  幕府の直轄地であった大坂には、大坂城京橋門外、西外堀西側に東西2つの奉行所が置かれ、1カ月交代で執務にあたっていた。奉行所の機構は、町奉行の下に家老・用人・取次、さらにその下に …

農人橋

●船場に田畑が残っていた時代を物語る 農民が耕作のために通った橋だったことから、農人橋という名がついた。江戸時代、農人橋は大坂城への直接の連絡口だったため、幕府が直轄管理する公儀橋となった。なにわ名橋 …

油掛地蔵尊

●日に50人はお参りに  約1300年前のものといわれる地蔵尊。『古事記』『日本書紀攝津名所図絵』にも記載されている。悪疫・火防の退散などのご利益があると慕われ、今も線香が絶えない。  地蔵を拝む際に …

ブレンタのヴィーナス/フランチェスコ・メッシーナ
御堂筋彫刻ストリート / ブレンタのヴィーナス:E-13

 1947年の「アリーチェ」を基に、1987年に再制作された作品である。北イタリアを流れるブレンタ川で遊ぶ少女の姿をヴィーナスに見立てている。この作品がもつ平和で気負いのない雰囲気は、あまりに技量が目 …

綿業会館

●堂々とした古典的な装飾  中央公会堂から南に延びる、船場の背骨といわれた栴檀木筋(せんだんのきすじ)。今は三休橋筋と呼ばれるその通りに面して、ルネサンス調の建物、綿業会館がある。  昭和3年(192 …