●地上57メートルから始まる歴史体験
難波宮跡から北を見ると、大阪城の西に高層の建築物が建っている。この現代的な建物が「大阪歴史博物館」だ。エレベーターで10階に上がると、そこは奈良時代。原寸大に復元された宮殿が、当時の儀式の様子を再現している。9階は「中世近世フロア」。江戸時代のまち並みをミニチュア模型で表している。中でも船場の町の巨大なジオラマでは、町人の活々とした日常生活がみられ、当時の賑わいを詳しく理解することができる。
8階の「歴史を掘るフロア」では、実物の発掘物を手にする体験ができ、考古学者になった気分になれる。7階の「近代現代フロア」は、大正末期〜昭和初期の心斎橋筋・道頓堀を再現。「心ぶら」気分で、当時の様子を学ぶことができる。
展示に関わる内容について、身をもって体験できる「ハンズオン」。展示にちなんだクイズに答える「スタンプラリー」もある。ほかにも、6階の特別展示室での特別展の開催や公開講座、イベントを通じて、歴史や文化の情報を発信している。
●実物の古代遺跡が見学できる
博物館の敷地は、発掘調査で飛鳥時代の難波宮の「倉庫跡」や「区画する塀」、「水利施設」などの遺構が見つかった所だ。一部は建物の地下で掘り出したままの状態で保存されている。この遺構を1階や地下フロアから見学できるのもこの博物館の特徴である。また、屋外には復元された倉庫も建てられている。
【気軽に学べる「なにわ歴史塾」】
博物館には、大阪の歴史と文化を中心に、広く歴史に関する情報を集めた学習情報センター「なにわ歴史塾」がある。所蔵されている図書や映像の閲覧や、学芸員による学習相談が気軽にできる施設だ。
●大阪のことなら何でもわかる「なにわ歴史塾」
●開館時間:9時30分〜17時 金曜日は20時まで(入館は閉館の30分前まで)
●入場料:大人600円 高・大学生400円