●泌尿器科、皮膚科のパイオニア
明治17年(一八八四)、京都府生まれ。東京大学医学科を卒業後、大正7年(一九一八)から2年間、米国の大学に留学し、尿管の生理について優れた研究を行った。帰国後は、先進的な治療を取り入れ、大阪大学泌尿器科の近代化に努めた。人情味のある医師として看護師にも慕われたという。
博士は大阪大学、京都大学、京都府立大学と交流、親睦をはかるため、近畿皮膚科泌尿器科集談会を創立。肩のこらない気楽な会として、今なお引き継がれている。
ハンセン病の研究にも取り組み、阪大にこの病気を治療するための「特殊皮膚病研究所」を設立した。昭和12年(一九三七)、阪大付属病院長を経て、大阪国立病院長(現・大阪医療センター)に迎えられた。博士の業績をたたえ、中庭に像が残されている。昭和32年(一九五七)没。
佐谷有吉博士像
さたにゆうきちはかせぞう
次の言語でも読めます: English
投稿日:
所在地
大阪市中央区法円坂2-1 大阪医療センター内
交通機関
地下鉄谷町線・中央線「谷町四丁目駅」
施設情報
問合せ先:06-6942-1331
同じエリアにこんなスポットがあります!
-
大阪英語学校跡
●大阪初の外国語学校 明治維新後、大阪では舎密(せいみ)局に始まった洋学校と理学校が合併し、大阪開成所が開校した。洋学教育の最先端校である。開成所は第四(のちに第三)大学区第一番中学、第三大学区開明学 …
-
大阪歴史博物館
●地上57メートルから始まる歴史体験 難波宮跡から北を見ると、大阪城の西に高層の建築物が建っている。この現代的な建物が「大阪歴史博物館」だ。エレベーターで10階に上がると、そこは奈良時代。原寸大に復元 …
-
石山本願寺推定地
●現在の大阪へと続く始まりの場所 「大坂」という地名が歴史上初めて姿を現すの は、明応7年(一四九八)に本願寺第8世・蓮如(れんにょ)の書いた『御文(おふみ)』の中だ。 その蓮如が明応5年(一四九六) …
-
亀井水碑
●聖徳太子(しょうとくたいし)命名の井戸 聖徳太子が命名したと伝えられている「亀井水」の碑が、鵲森宮の境内に建てられている。もとは、JR森ノ宮駅付近にあったらしく、古代には温泉が湧き上がっていたとい …
-
大阪活版所跡
●近代印刷の幕明け 明治3年(一八七〇)、大阪商工会議所の初代会頭・五代友厚(ごだいともあつ)の要請を受けた本木昌造(もときしょうぞう)が創設した活版所の跡である。 木版印刷が主流だった頃は、印刷に莫 …
