●「いくたまさん」発祥の地
正式名称は、生國魂神社元宮(もとみや)。
お旅所とは、一般に神様が神社から外へ出かけられるときの休憩所、仮にとどまる場所をいう。
神武(じんむ)天皇は日本統一のため九州を船出し、瀬戸内海を通って大阪湾より再上陸を果たす。そのとき着岸した難波碕で日本列島の国魂、生島大神と足島(たるしま)大神を祀り、国土の平安を祈る。これが後に生國魂神社となるが、時代は下り豊臣秀吉の大坂城築城に際し、現在地の天王寺区生玉町に遷宮された。そのため大坂城大手門は、かつて生玉門と呼ばれた。
7月のいくたま夏祭は大阪三大夏祭りの魁で、戦前には「陸の生玉」として「川の天神」と並び称され、3000名の渡御列は先陣がお旅所の大阪城に入城した頃、最後尾はまだ境内で出門を待っていたといわれる。
渡御列は戦災により灰燼に帰し縮小したが、かつての様子を再現するため、氏子による奉賛活動が続けられている。
生國魂神社お旅所
いくくにたまじんじゃおたびしょ
次の言語でも読めます: English
投稿日:
所在地
大阪市中央区大阪城3
交通機関
地下鉄谷町線・中央線「谷町四丁目駅」
同じエリアにこんなスポットがあります!
-
石山本願寺推定地
●現在の大阪へと続く始まりの場所 「大坂」という地名が歴史上初めて姿を現すの は、明応7年(一四九八)に本願寺第8世・蓮如(れんにょ)の書いた『御文(おふみ)』の中だ。 その蓮如が明応5年(一四九六) …
-
山本能楽堂
●約650年の伝統文化を次の世代に 大正5年(一九一六)、先代・山本博之(やまもとひろゆき)が20歳のとき能楽の奥深さに魅了され、24世観世宗家に入門した。 昭和2年(一九二七)、徳井町に「山本能 …
-
安井家文書
安井家は、河内国渋川郡久宝寺村を本貫とする土豪であった。元和元年(1615)の大坂の陣で中断していた道頓堀川の開削を、平野藤次とともに完成させ、以後、日本橋北詰の宗右衛門町に屋敷を構えて、代々大坂三 …
-
大坂町中時報鐘
●今も現役の釣鐘 天満橋近くに釣鐘屋敷があった。釣鐘は重さ3トン、高さ1・9m。寛永11年(一六三四)、江戸幕府3代将軍・徳川家光(とくがわいえみつ)が大坂城を訪れた際に、大坂三郷の地子銀(じしぎん …
-
大阪英語学校跡
●大阪初の外国語学校 明治維新後、大阪では舎密(せいみ)局に始まった洋学校と理学校が合併し、大阪開成所が開校した。洋学教育の最先端校である。開成所は第四(のちに第三)大学区第一番中学、第三大学区開明学 …
